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40代からのキャリアを料理に例えたら

これからの40代に贈るWebメディア「となりのイトウさん」。素敵な「イトウさん」たちにお話を聞き続けるなかで、編集部でも考察したいことが出てきました。
本コラムが、読者のみなさんがキャリアを考えるキッカケの一つになったら幸いです。

20〜30代は材料集め。冷蔵庫には何が入っている?

ご自分らしい役割でご活躍される「イトウさん」たち。編集部メンバーでも「イトウさん」たちに倣って自分たちのキャリアを振り返る座談会を実施してみました。
振り返ってみて、共通項として見えてきたのは、20~30代には材料集めをしていたんじゃない? ということ。

例えば、私(編集部 家本)は20代~30代で業界や職種も変えて3回転職をしています。お恥ずかしながら、当時はキャリア設計をしっかりしたうえで転職を決意していったのではないのですが、今思えば転職を経ながら様々な経験を積んだことで、自分が仕事をするうえでの「材料」を集められたように思います。

計画的に集めたわけではないけれど、めぐり合わせで得られた材料にはどんなものがあるのか。
40歳を前にして、冷蔵庫のなかを覗き込んで棚卸しをしてきたのがここ数年の私なんじゃないかなと腑に落ちました。

材料が揃っても、誰も料理の仕方は教えてくれない

冷蔵庫のなかにどんな材料があるか棚卸しができた後に、さらに課題がみえてきました。今ある材料から、何を作ったらいいのか分からないのです。
ジャガイモ、ニンジン、牛肉がある。カレーが作れそうだけど、カレーでいいのだろうか?

何を作ったらいいか分からない戸惑いを分解すると、3つの要素があることに気づきました。

  • 作ろうとしている料理は、お客さんにオーダーしてもらえるメニューだろうか?
  • ちょっと足りない材料があるけれど、どうしようか?
  • そもそもカレーが作りたいんだっけ…

作ろうとしている料理は、お客さんにオーダーしてもらえるメニューだろうか?

キャリアを考えるとき、自分がやりたいと思うことがあっても、それに需要がなければ成り立ちません。この戸惑いを感じたときは、ご自分がこれまでに「よく頼まれてきたこと」を思い出してみるのが有効です。それはきっと得意なことで、あなたに頼むことに価値がある、と思ってもらえたことなのではないでしょうか。

ちょっと足りない材料があるけれど、どうしようか?

ジャガイモ、ニンジン、牛肉だけでは、残念ながらカレーはできません。カレールーが必要です。足りない材料に気づいたら、調達する。キャリアでいえば、学びがこれにあたるのではないでしょうか。材料の棚卸しをして、もう少しプラスしたほうが良さそうな要素があれば、学びに出てみる。そこからさらなる広がりがあるかもしれません。

そもそもカレーが作りたいんだっけ…

カレーが作りたくないのであれば、無理にカレーを作る必要はありません。「管理職に挑戦してみなよ」と勧められても、ご自分がどうしても専門職を極めていきたいのであれば、その道を選んでもいいのです。ジャガイモ、ニンジン、牛肉から作れる料理は、肉じゃがやシチューなどカレー以外にもたくさんあります。

誰かのキャリアストーリーは、あなたのレシピになるかもしれない

揃った材料からどんな料理を作るのか、材料から料理に結びつけるには、レシピを想起できないといけないのではないか。そんな意見も出てきました。
そう考えたときに、たくさんの人と出会って色々な方のキャリアを知っていることが選択肢を広げるのに繋がるのではないかと思えました。「ロールモデルがいない」と耳にすることもありますが、ロールモデルは身近な人でなくてもいいのです。自分の会社にロールモデルがいなければ、社外の方に目を向けてみる。何なら、直接知らない人だって構わない。どなたかの自伝を読んで、ロールモデルにしたっていいのです。

「となりのイトウさん」のインタビューでは、ご自分らしく活躍される方々の紆余曲折が語られています。今回の座談会を経て、「イトウさん」たちのストーリーが読者のみなさんのヒントになったら嬉しいな、と改めて感じました。

座談会:扇本英樹、村田真美、家本夏子
執筆・編集:家本夏子 (株)エスケイワード

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